川柳

             蕎麦の花浅間の裾の秋の雪         浅間颪に波寄せる蕎麦の花 
         
            浅間にも裾野は白き蕎麦の花        誉められれて所はずかし蕎麦の花 
          
            菜畑の間になおなお書きに蕎麦の花    うぬ今に手打ちにするぞ蕎麦の花 
          
            御手打ちになるとは知らで蕎麦の花    やがて見よ棒喰わせん蕎麦の花
          
            戸隠の社あかるし蕎麦の花         風吹けば白波寄せる蕎麦の花
            
            打ち粉ほど庵の空き地に蕎麦の花


      新蕎麦   
新そばの給仕廊下で突き当たり      新蕎麦粉せにゃ気張って一袋
         
            新蕎麦にお客珍し田舎寺
             新蕎麦のかけ札早し呼子鳥
         
            新そばに信濃の伯母も捨てられず(姨捨)


      忠臣蔵  そばの客かねて夜討ちと定めたり     そば屋の口書五十膳お誂え
         
            
蕎麦切二十うどんが二十七(関東と関西)   打つの縁切るのえんにて義士はそば

     年越蕎麦  
百人のそば食う音や大晦日         蕎麦切りのまず一口や年忘れ
          
             闇をこねる(か)大年の蕎麦

     トチリ     
間の悪い役者そば屋の一旦那       一言絶句楽屋はそばだらけ
        
             台詞のつなぎのびたのが蕎麦になり

       
      赤穂の西瓜へ毒な木曾の蕎麦       蕎麦粉つなぎに入れた夜鷹売り
          
             この汁でそばとはつらし山桜        川柳と蕎麦喰う腹は江戸ぞかし
         
             下手がそば伸すように出る雲の峰     通ぶって食うソバの味もの足らず
         
             蕎麦湯注ぎ足して話題がまだ続き

     蕎麦を中心にした俳句。川柳を収録した面白いURLです。
     http://www1.ocn.ne.jp/~amiyacon/sobaudon/index.htm
 
蕎麦噺