ソバの栄養
たんぱく質の宝庫「そば」
ソバの栄養は、でんぷんが主体ですが、産地や収穫時期によって多少の違いがあります。
また、ソバは穀物全体がそうであるように、実の内部(胚乳部が中心)と表層部(甘皮周辺)と
では、成分組織が大きく異なります。
そのため、実の中心部から順に一番粉、二番粉、三番粉と製粉(機械製粉の場合)されるため、
それぞれの栄養組成にはかなりの違いが出てきます。
実の表層に近づくてにつれそば粉の色が濃くなるのは、セルロースなどの不消化成分が多くな
り、その他の栄養成分も増える傾向にあるからです。
挽きぐるみ(全層粉)の場合、そば粉には約13%のたんぱく質が含まれ、血や肉になる
たんぱく価が豆類を除く穀類一般のなかで最も高い含有率です。
また、基礎体力を整えるスレオニン、強肝作用のあるメチオニン、美しい肌を保つシスチン、
白米には少ないトリプトファンや小麦粉に特に不足しているリジンもソバには多く含まれて
います。
生活習慣病から体を守るルチン
ルチンは、穀類ではソバにしか含まれておらず、特に韃靼ソバに多く含まれている、
ポリフェノール類の一種で、ほかにアントシニヤニジン類・コーヒー誘導体なども含まれ、
様々な病気を引き起こす活性酵素を除去する働きがあります。
また、ルチンはビタミンPの一種でもあり、ソバと一緒にビタミンCの豊富な野菜や果物を
食べるようにすると、体内でルチンの働きが倍増するだけでなく、ビタミンCの働きも強化し
血管の浸透性を防ぐ働きを持っています。
その他のルチンの効果は下記の通りです。
@ 毛細血管の働きを安定・強化させ、弾力性を保ちます。
A 出血を防ぎ・血圧を降下する働きがあり、心臓病や動脈硬化・高血圧・脳出血や出血性の
病気の予防効果があります。
B 湿疹、腫れ物を改善し、胃腸の働きを健やかにするのを助けます。
C すい臓を守り、インシュリンの分泌を促すため、糖尿病の予防と抑制に役立ちます。
D 悪玉コレステロールの発生を防ぎます。
E 脳の記憶細胞を活性化し、記憶力を向上させる効果があります。
その他,ソバに含まれる栄養素
ソバにはヘミセルローズ(食物繊維)が約5と高く含まれ、白米の2.5倍になり、
便秘や毒性制御などに効果があります。
また、そば粉中にはビタミンA・Cはほとんど含まれず、ビタミンB群が含まれ、
特に日本人に不足しがちなB1・B2が米や小麦粉の4倍上も含まれており、筋肉痛を
軽減する働きや口内炎・口角炎・脚気・食欲不振を予防します。
カルシューム、マグネシューム、ナトリューム、鉄、マンガンのミネラルがバランスよく
含まれ、老化防止に役立つビタミンEやナイアシン、疲労回復、胃潰瘍防止、神経の緊張を
和らげるパントテン酸も白米の9倍含まれています。
さらに、コリンが含まれ、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝を防ぐ作用があり、肝臓に脂肪が
付きやすくなるのを防いでくれる働きや動脈硬化を防止し、尿中に食塩の排出を促進する作用も
あり、ソバの高血圧予防の効果に関連します。
札幌市農業体験交流施設サトランド栽培収穫体験そば3日間コース参加の手引き
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